新たなる現代の裏社会風刺アニメへと昇華する、魔法少女まどか☆マギカ
今年の1月から放送が開始され、毎回、大胆かつ、繊細、
そして過激かつ過酷な構成を見せ続けている
TVアニメ、魔法少女まどか☆マギカ。
MBSがキー局となっている為、関西では、2月25日で第8話、
TBSがネットする関東では、2月26日で第8話と、全12話の物語が進行している。
ネットでは、pixivには、多数の作品が投稿され、2chのスレッドは、はや400を突破している。
なぜ、ここまで火がついたのか。
その答えは、「見ればわかる」これに尽きる。
深夜にリアルタイム視聴し、次回が気になってしかたないアニメは、
私自身も、久しぶり、もしくはなかったのではないかと思うくらいに、
どっぷりと沼につかってしまった。
このアニメーション作品がすごいところは、上っ面だけのアニメではなく、
裏に現代社会の風刺というメッセージが詰まっているというところに、
多くの視聴者をとりこにする肝があると感じる。
特に、キュゥべぇの詐欺師っぷりは、
現代のシロサギにぴったりと当てはまる。
リアル社会では、たいてい、契約の肝心な重要事項は、契約書の小さな文字でこっそりと書いてある。
1000万円の借金が、後になって、実は、1億円の借金になりました、みたいなものだ。
しかし、キュゥべぇ契約は、まだ、書いてあるだけましともいえるほど、
契約の段階では、最も重要な事項を契約する魔法少女に知らせず、
後になって、聞かなかったからとサラリとしらじらしいセリフを吐く。
それも取り返しのつかない深刻な内容を。
確かに、キュゥべぇ契約は、究極の奇跡を起こせるほど、
よく考えてみれば、支払う対価は、当然のものと良くわかる程のものだが、
目先にぶら下がった甘い砂糖、かなえることができないような望みが一瞬でかなうとなったら、
そのリスクがある契約であっても、切羽詰った人間は、我慢できるほど、強くなかったりする。
まさに、リアル現代のヤミ金の世界ではないか。
眼球売って、何千万、腎臓売って、何百万。
想像も絶する裏社会。
このレベルをも上回る命の契約を、キュゥべぇは、あっさりと結ばせようと勧誘する。
悪質な営業マン、そのものである。
大切なものをみついだ果てにボロ雑巾のように捨てられて、
正論を言えば言うほど、自分を追い込み、
挙句の果てには、自らは破滅の道へ。
自分自身のやさしすぎる自己犠牲の果てに、
大切に思っている人を号泣させ、危ない道へと進んでいく。
正義を貫こうとするが故に、
一時の感情の乱れ、慢心で、悲劇の末路を辿る。
そして、知らぬが仏。
このような、内容が盛り込まれた魔法少女アニメ。
また、魔法少女アニメが風刺する、現代の裏社会、現代の光と影。
「えっ、魔法少女?」と、
このギャップに、視聴者はとりこにされるわけだ。
残り、4話、どのような展開になるか期待せずには居られない。
Blu-rayも、沼に浸かった方々は、買わずには居られないだろう。
私のように…
魔法少女まどか☆マギカ 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray]