改めて名作と感じた作品、キングダム・オブ・ヘブン!!
シルバーウィークということで、のんびり映画を楽しもうと思い、
まずは、この作品「キングダム・オブ・ヘブン」を選択した。
キングダム・オブ・ヘブン ディレクターズ・カット (Blu-ray Disc)
メーカー:20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
カテゴリー:Blu-ray
発売日:2006-11-10
とあるきっかけから騎士としての道を歩みはじめた
一人のブラックスミス(鍛冶屋)が苦難の末、神に導かれるかのごとく
偉大なる指揮官へと成長していく様を描いた「キングダム・オブ・ヘブン」!!
この作品は、史実を基に、
「人の本能的な情」、「エルサレムを舞台とした宗教戦争」、
「今や医学の発達により完治する病となったが、数々の悲劇を生んできたハンセン病」
など数々の描写を一体化させた、心情の視点、アクションの視点、宗教の視点から見ても
完成度の高い作品である。
「今回、改めて感じさせられた数々のモノ。」
(終わりなき戦いの行き着く先は)
宗教戦争というものは、各々の信者が信仰する神の為に戦う、
いわば、敵のいない聖戦と言えるだろう。
この作品に描かれた遠い過去の歴史、しかし、現代においても
宗教戦争は、いまだに続いている。
主人公「バリアン」が目指した、イスラムの民、キリストの民、ユダヤの民
皆が手を取り合って生きていくことができる天の王国は、
現在も、実現していないことを考えると、
この終わりなき戦いの重みを改めて考えさせられた。
(絶望の中に希望を)
主人公「バリアン」は、家族を失い、言わば、絶望の中にあった。
物語は、ここから始まるのだが、そのような絶望の中から、
一縷の希望を求めて立ち上がり、その後、大いなる成長を
遂げていった。
これは、現代における格差社会等で、
今は、絶望してしまっている人でも、希望を追い続けることができれば、
追い風は吹くであろうというメッセージになっているのでは
ないだろうか?
そのように感じ、どのような辛く苦しいときでも、
希望をもつことは、大きな意味を持つのだと考えさせられた。
(生命の重み)
この物語の中で、自ら生命を絶つことは、
非常に重い罪であり、冥府へ旅立った後も
なお苦しみ続けることになるといった描写が存在したが、
これは、現代を生きる我々に再度、生命の重みを
認識させるものであり、人は生きている限り、
その生まれてきた意味を問い続けられる存在なのだと
考えさせられた。
(偉大なる指導者)
戦争が始まれば、血みどろの戦いを避けることは、
できない。この作品で、偉大なる指導者は、
可能な限り、戦争を避けようと、努めていた。
その偉大なる指導者が失われ、
私利、私欲を持った指導者に代わった途端、
平和な国は、脅かされることになった。
この内容は、我々に、戦争はしてはならない、
いかに、戦争を回避することが平和を維持していく
条件なのだと伝えているように感じられた。
現在の日本は、「戦争の放棄」「戦力の不保持」「交戦権の否認」
が揺れている、この事実を思うと本当に考えさせる内容だった。
まだまだ、考えさせられることの多いストーリーであったが、
普段、平和な日本でここまで考えさせられることは、
あまりないだけに、この作品は、やはり名作なのだなと感じた。
ディレクターズカット版は、劇場公開作品よりも
50分ほど長く、3時間14分の長い映画だが、
とても3時間超とは思えないほど、時の流れが速く感じられた。
評価が高いことは、知っていたが、じっくり内容を鑑賞したことが
なかったので、非常に有意義な時間となったと思う。
キングダム・オブ・ヘブン ディレクターズ・カット (Blu-ray Disc)
メーカー:20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
カテゴリー:Blu-ray
発売日:2006-11-10
(オマケ)
このBlu-rayディスクが発売された頃は、
2006年11月10日と、PS3の初期型が発売される直前という
まだ、Blu-ray VS HD-DVDの決着がついていない時期であった。
しかし、内容の密度は、MPEG2収録とは思えない程の
高品質で全く映像や音声の破綻が感じられないすばらしい完成度のディスクである。
(音声は、5.1ch DTS-HD MasterAudio:ロスレス)
この記事を書いた現在、アマゾンでは、キングダム・オブ・ヘブン ディレクターズ・カット (Blu-ray Disc)
を含む、FOXのBlu-rayディスクを3枚で7,980円というセールを実施しており、
この高品質、かつ、十分見ごたえのある内容を兼ね備えたDiscが低価格で入手できるようになっているのは、うれしい限りだ。
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