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ユーザーは、かならずしも美しい映像のみを求めているとは限らない。


REGZA Z8000シリーズが順次発売開始された。

今回のモデルの注目するべき点は、

三菱のダイヤモンドパネルと同様のグレア方式(光沢パネル)を

採用したことだ。

 


グレア方式のパネルは、確かに、コントラスト面や、

黒の再現性などで、優位に立ち、映像を楽しむといった点では、

ノングレア方式よりも勝る場合も多い。

 

しかし、グレア方式には、「グレア」の意味である

「まぶしい光、まぶしさ」に起因する、様々な弊害も

存在し、これをいかに抑えるかがメーカーの手腕とも言えるだろう。

 

そこで、液晶テレビにおいて、

グレア方式が良い場合、ノングレア方式が良い場合に

ついて検討してみた。

(あくまでも液晶テレビであることを前提としている。)





REGZAのZシリーズといえば、

「Beautiful Face(ビューティフル フェイス)」のブランド名から、

途中でブランド名を「REGZA(レグザ)」に変更された

Z1000から始まり、Z3500まで、

同様のノングレア方式(非光沢)が採用された。

 

そして、ZV500からZ7000では、

ハーフグレア方式(半光沢)となり、

今回のZ8000でグレア方式(光沢)となった。

 

Zシリーズに受け継がれている売りは、

多機能性であり、その中でも現在、注目されている

安価な外付けHDDやLAN HDDへの録画機能は、

Z3500で確立された機能だ。

この機能が今回、W録に対応した点でも、

多番組の映像を楽しみたいユーザーにとっては、

うれしい限りだろう。

 

前置きは、さておき、本題に入ろう。

 

「グレア方式、ハーフグレア方式が適しているユーザー層」

グレア方式やハーフグレア方式は、どれだけメーカーが工夫したとしても、

映り込みは、避けて通ることができない。

 

つまり、映像を見ていない時間は、

巨大な鏡が部屋に鎮座するということだ。

これを許容できるユーザーであることが

第一である。

 

また、PC接続を前提とした場合、

グレア方式では、ノングレア方式に比較して、

眼が疲れやすく、長時間作業に不向きな上、

VDT症候群の問題も考慮しなければならない。

 

実際に、グレアの規制というものが存在し、

これを遵守している場合における、

長時間のコンピュータ作業には、グレア方式の

ディスプレイが使われることはほとんどない。

この点も重要なポイントである。

 

従って、上記内容を踏まえると、

以下のようなユーザー層が浮かび上がってくる。

 





(グレア方式、ハーフグレア方式が適している場合の例)
・リビングで家族団らん時にテレビを見るユーザー。

・暗室で、一定時間(健康を害さない時間)、映画を楽しむユーザー。

・テレビに集中している時間外でもつけっぱなしにしていることが多いユーザー。

・映画などで暗いシーンが多い場合に、小さな黒つぶれでも気になって仕方ないユーザー。(この場合は、今や夢の跡となったプラズマテレビKUROをおすすめする。)

 

まあ、こんなところでしょう。

 

「ノングレア方式が適しているユーザー層」

ノングレア方式を譲れないユーザー、

それは、私のような、PC接続を前提としたユーザーでしょう。

 

長時間の編集作業、開発作業等を行う際には、

画面を注視することが多くなり、眼の負担は、

ノングレア方式でもそれなりに大きいものとなる。

 

これにもし、グレア方式のまぶしさが加われば、

とても円滑な作業をすることはできないでしょう。

かといって、編集、開発作業における

2画面表示を始めとする多ウィンドウの同時作業

効率の良さから、大画面テレビを利用しない手はない

ということから、ノングレア方式である必要があるのだ。

 

観点が少しずれるが、

Z3500では、搭載されていたD-Sub15pinの

PCアナログ接続端子が、

ZV500から仕様から除外され、

搭載されなくなった点からも、

PC接続を主体としたユーザーよりも、

映像を主体としたユーザー志向に

REGZA Zシリーズが変わってきたということかも知れない。

 

この場合は、PC接続も映像もといったお腹いっぱい

を好むユーザーにとっては不利な状況と言える。

まあ、私もその一人だが・・・。

 

これらから、ユーザー層を考慮する。

 





(ノングレア方式が適している場合の例)
・PCディスプレイとしての使用を考えているユーザー。

・部屋に巨大な鏡が存在すると落ち着かないユーザー。

・眼の疲労が気になるユーザー。

 

 

こちらは、このようなところでしょうか。

 

最後に、考えるのは、Zシリーズのユーザー層に関してだ。

今でこそ、REGZAの知名度、ブランド力が上がり、

世間でも注目されてきた。

 

しかし、旧来からのREGZA Zシリーズに注目して、

映像、多機能性を愛用してきたユーザーにとって、

今のREGZAは、

「ユーザーは、かならずしも美しい映像のみを求めているとは限らない」

ということを忘れかけているのではないかと思う。

 

確かに、テレビということを考えれば、PCディスプレイとしての使用は、

二の次かもしれない、しかし、東芝のREGZA Zシリーズというものは、

テレビとしても、ディスプレイとしても、また、録画機としてもといった、

「オールインワン能力を兼ね備えた「おもしろい」テレビであって欲しいんだな~。

他社では、そんなテレビないもんな。」

このようなユーザー層も少なからず存在するということを忘れないで、

次世代のテレビにつなげていって欲しいと思う。